メンテナンス

痛くもないのに歯医者?

痛くもないのに歯医者に行く必要性なんて、まず思いつかないと思います。
なぜ必要なのでしょう。

ひとつは、むし歯も歯周病も自覚症状に乏しいからです。
ひとつは、削った歯の寿命は大幅に縮まるからです。

ですから、「悪くなってから行く」では、思ったよりも大幅に進んでしまうのです。
検診・メンテナンスの意義は、歯科と医科では大きく違います。

一番初めのページでも述べましたが、歯科の治療は、思いのほか信頼性が低いのです。
自然にくっついてしまうような傷や骨折のようなわけにはいきません。
削ってフタをしておけば自然に盛り上がって治癒したりはしません。
どうしても、歯を削って作った修復物と、自分の歯の削った面のすき間は、大きな弱点として残ります。

ですから私たちの仕事は、やりっぱなしでは終わることができません。さまざまな治療の内容や実態に基づいて、適切なメンテナンスが必要です。

根本齒科室では、歯周治療・メンテナンスでは世界一高品質の(有)錦部製作所製の超音波チップを使用しています。

メンテナンス期間

「定期検診は半年に一度」ときどきそのような話しを聞きませんか?
患者様の側から「半年に一度くらい歯石を取ってくれ」とおっしゃってくることもあります。

しかし私は、半年に一度は基本的に間違いだと考えています。
もちろん症例にもよりますが、理屈で言うと、定期検診は3ヵ月おきがいいのです。

その理由は、傷口の治癒や新陳代謝です。
例えば怪我をしたり傷ついた場合、表面的な皮は48時間~72時間程度で修復します。
皮の奥の方は、1~2週間で修復します。
これに対して、骨は、骨折のときなどもそうですが、修復に3ヵ月程度かかります。

メンテナンスの主目的は、お口の中の病原菌の管理です。

たとえば歯石などの影響で炎症があった場所を掃除しても、歯肉は2日~2週間で修復しますが、歯槽骨の炎症が引いて新陳代謝(リモデリング)が一段落するまでには3ヵ月程度かかります。
その間、しっかり歯ブラシ(プラークコントロール)できていれば問題ないのですが、それ以上あけたとき、たとえば6ヵ月間あまりみがけていない状態だと、4ヵ月目以降の病原菌がふたたび骨に炎症を起こしてしまいます。

歯槽骨に炎症が起きると、治まったときに高さが下がってしまいます。
ですから、そもそもどうしたら炎症を起こさせないことができるか、を考えるべきです。

歯周組織は年とともに生理的に下がるとも言いますが、このあたりも注意して検診していくと、その下がり具合を非常に遅くすることができます。

ホワイトニングについては、通常半年おきに色のチェックと再施術をします。
色落ちが激しいときは期間を短縮することもあります。詳しいことは「ホワイトニング」のページをご覧下さい。

むし歯予防の予防的フッ化物塗布は通常半年おきに行いますがですが、活動性が高い場合はもう少し頻繁にお呼び立てすることも少なくありません。

6歳と12歳(正確には6歳臼歯と12歳臼歯萌出期)の方に

6歳ごろと12歳ごろは、6歳臼歯(第一大臼歯(6番))と12歳臼歯(第二大臼歯(7番))という、かみあわせにとってきわめて大切な永久歯が生える時期です。

永久歯の萌出直後は、十分に再石灰化していないので、むし歯になりやすい、弱い状態です。
萌出後に何年かかけて再石灰化して成熟していきます。

その際に、フッ素がある場所で再石灰化すると、非常に丈夫な歯になります。
そこで、その時期に集中的にフッ素(フッ化物)に接触させましょう。
とてもむし歯になりにくい丈夫な歯になります。

もちろんこの期間だけですが、1年間x2回、月に1度の来院で、高濃度フッ化物を併用して歯をクリーニングする方法をぜひおすすめします。

ご予約について

次回のメンテナンス(定期検診)は、原則的に担当者がその場で取る形(チェアサイド予約)です。

とはいっても、数ヵ月後のご予約の予定はなかなか立たないと思います。そこで、仮でも構いませんので、ひとまずは日にちを入れていただきたいと思います。

もちろん、忘れてしまうかもしれないので、14 日前( または28 日前) に一度余裕を持ったタイミングでお知らせメール(携帯またはショートメール)で通知いたします。万一のご変更の際は、なるべくお早めにご連絡ください。

特にご変更がなければ、ご予約の通りお越しいただければ結構です。

なお、ネット環境にない方や、諸事情によりどうしても直接予約が困難な方などは従来通りの対応も可能です。その際はお申し出ください。

以上、何卒ご理解とご協力の程、よろしくお願いいたします。