歯周病PCR検査

歯周病のなりやすさ、なりにくさ

歯周病PCR検査とは、あなたが歯周病になりやすい体質かそうでないかを調べる検査です。

歯周病は、清潔不潔とはまた別に、なりやすい人がいます。
それは、口の中で「歯周病菌」の絶対数や割合が高い人です。

「歯周病菌」は歯周病を引き起こしますが、むし歯は引き起こしません。逆に「むし歯菌」はむし歯を引き起こしますが、歯周病は引き起こしません。お互いまったく種類の異なる菌です。

その他に、どちらでもない「その他の菌」もいます。

ですから歯周病については「歯周病菌」に注目することが重要です。

最悪の歯周病菌、P.g.菌

その歯周病菌の中でも、とくに注意が必要な細菌は、ポルフィロモナス・ジンジバリス(以下P.g.菌(ピージー菌))です。
歯周病菌のボス格で、病原性が非常に高いのが特徴です。

歯周病菌は数十種類に及ぶ種類があります。
これらを歯周病に関連の深い順に6つのグループに色分けしています。

なかでも、頂点部の赤色(レッドコンレックス)グループの3つの菌腫は、とくに病原性が高いことが知られています。
その悪の中の頂点がP.g.菌です。

P.g.菌は血液も栄養に生育します。まさに「人の生き血を啜り」です。そして酸素を嫌う性質があり、歯周ポケットの奥深くに生息していますので残念ながらハブラシでは取り除くことができません。

P.g.菌はまた全身の病気ともとくに関連が深い菌です。◆重度の動脈瘤からは、高い確率でP.g.菌を含む歯周病菌が検出されています◆歯周病の炎症によって発生する物質により、血糖値がうまくコントロールできなくなってしまいます。◆P.g.菌の毒素がアルツハイマー型認知症の脳内からも検出されています。

このようにP.g.菌はもっとも注意しなければいけない歯周病菌です。

P.g.菌に特化したPCR検査

昨今のコロナ禍ですっかりおなじみになったPCR検査。
検体採取は、専用の歯間ブラシでちょっとプラークを取るだけです。

検査時間は正味45分。その間にP.g.菌の遺伝子を増幅します。検査結果は増幅した遺伝子に対する光線の偏光度合いを数値化して表示します。

この検査は(株)オルコア の製品を使用しています。

この小型炊飯器のようなものが検出装置です。ふちどりが青く光っていますが、これがスタンバイの状態で、検査後にフタ後方のディスプレイに数値が表示されます。ふちどりの光は数値が1000未満の場合は緑、1000~の場合は赤に点灯します。

数値結果~999

P.g.菌の数が少ないと言えます。
むし歯や口臭予防等のケアは別途必要です。

数値結果1000~2999

P.g.菌の数がやや多いと言えます。
専門的なメンテナンスや、日常ケアの工夫をおすすめします。

数値結果3000~

P.g.菌の数が多いと言えます。
今後の人生のために、積極的な日常ケアが求められます。

45分で非常に簡便・短時間の検査ですので、診療やメンテナンスのすきま時間や合間などのご利用もおすすめです。

気になる検査費用は4000円(税込)です。コロナの場合PCRを実費で受けると2~3万円はかかりますので、比較的お手頃な費用となっています。
ぜひお気軽にお問い合せください。